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 ニュース & イベント


   【MFBP訪問記(2012.6.11〜13)】

    昨年この日本語版ホームページを立ち上げてから半年以上が経ちました。
    大勢の方々にご寄付を頂き有難うございました。本当に感謝しております。
    しかしながら、私がその間非常に気になっていたのは、皆様にご寄付をお願いしながら私自身がこのMFBPの
    学校を訪れたことがなく、フィリピンの事情を良くも知らないのに本当にお願いする資格があるのかという迷いでした。
    そこでほんの数日の間でしたが、先日フィリピンのミンダナオ島にあるMFBPを見て参りましたので、皆様にご報告を
    致します。

   1) ビスリグ
    フィリピンのミンダナオ島は、外務省の危険情報によれば比較的安全なダバオ市内が “ 十分注意してください ”、
    南西部のサンボアンガ・シブカイ州などでは外国人の誘拐事件が続いており “ 渡航の延期をおすすめします ” と
    なっている地域です。ビスリグのある南スリガオ州はその中間である “ 渡航の是非を検討してください ” の地域ですが、
    何があっても全ては自己責任です。MFBPの主催者であるシュロットマン氏とダバオで落ち合い、そこでワゴン車を
    チャーターしてビスリグまで4時間半ほどかかりました。そのうち三分の一ほどは舗装をしていない道路です。この辺で
    山賊が出ることはないとのことですが、周りは熱帯のジャングルです。決して観光気分の旅行をお勧めできる場所では
    ありません。     
【MFBPの子供たち】
   
     
    MFBPの学校はビスリグの中心部から車で10分くらい離れたマンガゴイ(Mangagoy)地区にあります。
    新しい建物、家、車などは全くと言って良いほど見当たらず、熱帯特有の強い日差しと湿気からか、錆びたトタン屋根、
    腐ってボロボロになった木造の家や柱、思い思いの絵を描いてあるトリシクル(サイドカーのようにオートバイに乗車
    スペースを付けた乗り物、オートバイは中古の125ccのものが多い)などが目につきます。危害は加えませんが野犬が
    多いのも気持ちの良いものではありません。誤解を恐れずに言うのなら、見た目はスラム街に近いものです。
    ところが実際には、治安や道路工事、清掃、学校教育などの面で地方政治は機能していること、仕事のある人は
    きちんと(?)働いていること、市場に行けば新鮮な魚や野菜、果物、肉などが豊富に並びお金を出せば買えること
    などから見れば、スラム街ではありません。
    これといった特徴のある街ではありませんが、真ん中にある小高い丘の上に教会があって街全体を見下ろしています。
    南の端の方に倒産した製紙会社の大きな工場らしきものが見えました。ここの人たちは闘鶏が好きであちこちの家で
    闘鶏用の鶏を飼っています。それが朝の3時ころから鳴き始め、この街では鶏の鳴き声とトリシクルが吹かすエンジンの
    音がやかましい位です。
    夜間はやはり外出しない方が良いと言われています。一晩だけ現地の人と一緒に屋台で食事をしてそれからカラオケに
    行きました。 歌った後に点数が出るカラオケセットで、店の他のお客さんと順番に歌いましたが、「すばる」が、私が
    見つけた唯一の日本語の曲で久々に歌ったところ92点でした。

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   2)MFBP
    6月11日の月曜日は今年の第一学期の初日でした。 3歳から5歳までの小学校に入る前の子供たちをひとクラスに
    30人、一年目の子供が2クラス、2年目が2クラス合計4クラスを一度に教えます。これを午前中に一時間半、午後から
    別の子供たちに一時間半、合計240人を教えるわけですから先生たちも大変です。 4人の先生はいずれも小学校や
    幼稚園で教えていた経験者です。初日とあって朝から母親に手を引かれたり、一緒にトリシクルに乗ったりして子供たちが
    学校にやって来ました。 一年目の子供たちは、母親が教室から出て行って一人になると泣きやまない子がいます。
    ある子どもはスナック菓子を食べているし、ジュースを飲んでいる子供もいれば長椅子の上で寝ころぶ男の子もいます。
    とても一日目は授業になりませんでした。
    二日目になると少しは子供たちも慣れてきたのか大人しくなって、一緒に歌を歌ったり、前に出て黒板にタテやヨコの線を
    引いたりしていました。 二日目の夜に校長でもあるシュロットマン氏、校長代理であるマリセルさん、それに4人の先生たちと
    打ち合わせを行いました。泣き止まずに授業の邪魔になる子は申し訳ないがやめてもらおう、15分以上遅刻したら教室に
    入れないようにしよう、教室内には食べ物、飲み物を持ち込まさないことなどを決めました。 14日の木曜日にマリセルさんが
    子供たちの親に集まってもらい決めたことを説明することにしました。
    ともかくこの学校はタダなのです。
    小学校の一年生から英語が必須であるため他の幼稚園でも英語を教えていますが、安い所で月に5百円くらい、
    高いところでは1千5百円くらいかかります。 ビスリグでは数年前に製紙会社が倒産したために何千人もの失業者がいます。
    フィリピン政府の発表では失業率は7.3%ほどですが、民間の調査団体によれば男性で27%、女性で43%、24歳までの若年層
    では56%が失業者だとの発表があります。どちらかと言うとこちらの数字が近いのでしょう。
    また仕事があっても安い人では月に6千円から8千円、学校の先生で1万2千円から1万5千円くらいと聞きました。それに
    フィリピンはカソリックの国ですから子供が5人や6人いるのは当たり前です。ですから例え5百円の幼稚園の月謝でも大きな
    金額です。
    打ち合わせの中で私は、黒板に縦線、横線を引かせて教えることは良いと思うが、英語のvertical(タテ)とhorizontal(ヨコ)の
    言葉は子供たちにとって難しすぎるのではと意見を述べました。日本語のタテ、ヨコは非常に簡単な言葉ですが、英語で
    もう少し簡単な言葉がないものでしょうか。
    MFBPでは学校の制服も作っています。 これもただ子供たちに手渡すのではなくMFBPは生地だけを支給して後はお母さん
    たちに縫ってもらいます。 ビスリグの街の中でMFBPの子供の制服が2階の物干し台で干されているのを見たときには、
    本当にうれしく思いました。

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   3) フィリピン語  
    ミンダナオ島のこの地域ではセブアーノ語が話されています。
    “おはようございます”は“Maayong buntag”(マアーヨン ブンタッグ)。それに対してフィリピンの国語と言われる
    フィリピン語(タガログ語)は“Magandang umaga” (マガンダン ウマーガ)で、単語も発音も全く違います。意味はどちらも
    美しい・良い(good)=maayong=magandang、朝(morning)=buntag=umagaなので英語の“Good morning.”すなわち
    日本語の“おはようございます”となります。“こんにちは”はそれぞれの言葉で“Maayong hapon”(マアーヨン ハーポン)と
    “Magandang hapon”(マガンダン ハーポン)、“今晩は”は“Maayong gabi”(マアーヨン ガビー(ビーにアクセントがあります))と
    “Magandang gabi”(マガンダン ガビー)です。
    フィリピン語は、マニラ地方の言葉であるタガログ語を中心として作られたそうですが、地方ではセブアーノ語やイロカーノ語
    など様々な言葉が使われています。同じ単語もありますから全く別の言語ではないのでしょうが、フィリピン語が完全な共通語
    になっているとは言えないのかもしれません。
    “お元気ですか”はセブアーノ語では“Komusta ka”(コムスタ カ)でタガログ語はほとんど同じ“Kumusta ka”(クムスタ カ)です。
    スペイン語をご存じの方はお分かりだと思いますが、これはスペイン語の“お元気ですか”=“Como esta Usted ?”
    (コモ エスタ ウステ?)から来ています。スペイン語の“Usted”、セブアーノ語とタガログ語の“ka”はいずれも“あなた”の
    意味です。ずいぶん前に「コモエスタ赤坂」という歌がありましたが、この“コモエスタ”です。セブアーノ語もタガログ語も
    ほとんど同じなのはどちらもスペイン語から来ているからです。
    英語はと言えば、きちんと話が出来る人は地方に行けば半分くらいかなと思います。ところがその英語が出来ないと
    フィリピンでは進学も就職も出来ないのが現実です。初めてこのMFBPを知ったとき、なぜ小学校に上がる前の小さな
    子供たちに英語を教えるのか良く解りませんでしたし、子供にはその国の国語をきちんと教えた方が良いのではないかと
    思いました。(余談ですが、私は日本の小学校での英語教育は好きではありません。) しかし現実は、フィリピンの子供たち
    の境遇も含めて、議論よりも先に何とかしなければいけない問題が世界には多すぎます。フィリピンの子供たちは、小さい時
    から少なくとも英語を勉強しなければ、小学校で算数や理科の授業が受けられないし、仮に受けても英語による説明だから
    解らないし、結果的に高等教育が受けられない、そして安定した職につくことが出来ないのですから。

    (タガログ語、セブアーノ語については情報センター出版局発行、白野慎也氏著“旅の指さし会話帳フィリピン”を参考に
    させて頂きました。)

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   4)観光スポット  
    今回の旅行はMFBPの学校視察が目的でしたし、街の周辺も一人で散策出来るようなところではありません。
    またこの地域は観光地として気軽に行ける場所ではありませんから、日本語のガイドブックにはあまり載っていません。
    それでも素晴らしいところはありますのでご紹介しておきます。外国人のバードウオッチャーは良く訪れているようです。

    a) フィリピンイーグルセンター
     ダバオからタクシーで40分ほど北に行ったところです。 フィリピン鷲は別名サルクイ鷲とも呼ばれますが、絶滅危惧種の
     一つに数えられ今では数百羽しか残っていないそうです。ケージの中ですが先が下を向いて丸くなった形の口ばしを持ち、
     お腹の部分が白いフィリピン鷲が十数羽見られます。園内では他にもサルやワニが飼育されています。
 【フィリピン鷲
 
    b) ティヌイアン滝(Tinuy-An Falls)
     フィリピンのナイアガラ滝と呼ばれる大きな滝です。
     3段に流れる滝ですが一番上の段は連なる岩の上を水が流れており、滝というよりは大きな沢を水が駆け落ちるような光景、
     2段目の落差は30メートルくらいで横幅50メートルくらいの大きな滝、3段目は落差が数メートルくらいで横幅が100メートル
     くらいあり、幅が広い分水量が少なく見えます。季節によっては水の量が変りもっと広くなったり狭くなったりすると思います。
     下の写真がそうですがYou tubeのTinuy-An Fallsで滝の 動画を楽しむことが出来ます。
     ビスリグの街から車で40分ほど西に入った山の中にあります。
ティヌイアン滝
 
    c) エンチャンテッドリバー(Enchanted River)
     「魅惑の川」とでも訳せば良いのでしょうか。 ビスリグから北に一時間半ほど車で走ったところにあります。
     岩の下、地下に川があるのかあるいは非常に深い所から水が湧き出ているのか、ここで水が地上へ出て下流へと流れて
     いきます。20メートルほどの深さだということですが、とてもきれいで透明な水です。アトラクションがあり、昼の12時になると
     スピーカーから英語やフィリピン語の歌が流れて川の深い所から魚が上がってきます。そしてその魚に餌をやるのですが、
     単純に見ていて面白いものです。救命胴衣を貸してくれ誰もが川に入って泳げます。そばでバーベキューが出来る場所も
     あり大勢の地元の人たちが家族連れで来て楽しんでいました。



     2012年6月23日 常多 晃
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